Nepal faceネパール/タイ旅行記 …前 | 続く…
ネパールってどんな国

 ヒマラヤの国。ヒマラヤの盆地の中にあります。国土の大部分が山の国です。

国名
ネパール王国 Kingdom of Nepal
首都
カトマンドゥ
人口
約2,000万人
面積
141平方キロ
時差
3時間15分遅れ
電気事情
220V,50Hz。週2日の夕方定期的に停電する。

 大部分の国民はヒンドゥー教の教徒で、1〜2割程度仏教徒もいます。世界的にみても非常に貧しい国の一つで、ユネスコなどの支援を受けています。

 ネパールの国としての産業がどのようなものかは、ちょっと詳しくないのです。きれいな切手を発行する国として知られていたり、絨毯等の織物産業も盛んのようです。観光も重要な産業のひとつで、特にヒマラヤ登山は高い税金をかけて外貨獲得のために重要なものだそうです。一般の観光客が気軽に行えるトレッキングという山歩きはネパール政府が積極的に海外に宣伝しています。

 ヒンドゥー教徒が大多数を占める国ですから、ヒンドゥー教で神の使い(?)である牛は食べません。肉そのものを食べないという人も多いようです。
 観光を宣伝してはいますが、他の国の都市とはかなり趣が違い、設備面で劣るところもやや目に付きます。毎年新しいホテルが建設されてきており、ここ10年でカトマンドゥは大きく変わったそうですが、まだ日本が忘れていたような生活感が多く残っています。カトマンドゥの町には、細い路地がたくさんあり、そしてその入口や戸の向こうには数多くの寺院があります。カトマンドゥはヒマラヤとはそれほど近くないのですが、それでもヒマラヤの麓でたくさんの神々に守られて暮らすネパールの人々の生活は、豊かな生活とはどのようなものなのかということをあらためて考えさせられます。

 ネパールの町には牛がたくさんいらっしゃいます。彼らは聖なる生き物ですから、自動車ではねたりしたら大変なのだそうです。実際にはクラクションで追いやられていたりもしますので、どのくらい聖なる生き物なのかはわかりません。ネパールでのクラクションの使い方は独特です。日本では特に注意を引きたいときに使いますけれども、ネパールでは「走っています」という程度の軽い意味でどんどん使います。ですから、カトマンドゥの町はクラクションが鳴りまくっています。
 カトマンドゥでよく見かける生き物は、牛の他に、グータラしている犬がいっぱいいます。日本での野良猫のように、ほとんど注意を払われていないような感じです。とてもグータラしていて、ほとんどの犬は横になって倒れています。見ようによってはほとんど死んでいるように思えるかも知れません。タイでも倒れている犬はたくさん見かけますが、タイでは暑いからグータラしているのだと思っていました。カトマンドゥの過ごしやすい気候でも犬がグータラしているのはどうしてなのかは不明です。食べ物が不足しているのでしょうか。

 今から2500年ほど前に、お釈迦様の生まれた仏教の聖地、ルンビニがネパールの南部にあります。ここは、長い間すっかり忘れ去られていたところなのだそうで、小さな寺があるのみでした。国連の援助があって、ルンビニ開発委員会がルンビニ一帯の整備をやっているところで、その整備の実現にあたっては日本の仏教関係者など多くの協力があるようです。

 今回の旅行にはサブノートパソコンを持参しましたが、電源は100〜240Vまで対応していますので、ネパールの不安定?な電気事情でも大丈夫でした。コンセントの形状はホテルによってまったく異なっていますので、インド等で使われている丸い棒が2本出ているタイプ2種類は最低限必要です。アースが付いている3本出ているタイプも持参した方がいいのではないかと思います。

 電話の事情はかなり悪く、国内の電話がかかりにくくなることも頻繁に起こるようです。観光客が訪れるような都市であれば、ISD/STD(なんの略か不明)等の表示で国際電話をかけさせてくれる店がたくさんありますので、音声による電話であれば困りません。私がかけてみたときはどうやら衛星回線のようで音声の遅れがありました。ネパールでは、コレクトコールのサービスはやっていませんので、これは要注意でしょうか。

 ホテル事情は、非常に安価な割には設備はまずまずです。ネパールの常識から言えば、水のみのシャワー、バスタブなしというのがふつうで、1000円くらいまでのホテルでは場合によっては設備が貧弱、と思われることもあるでしょう。最高級のホテルは、1泊150ドル程度で、サービスの質は知りませんが、それでも割安と考えることもできるかもしれません。今回私が泊まったのは、20ドルから30ドルのクラスのホテルです。部屋の広さは十分ありますが、シャワー等は必ずしもいいとは言えないと思います。長期に渡って旅行を続けている人がよく泊まる5ドルから10ドルのクラスでも、そんなに遜色はないように思われました。
 とりあえず、ホットシャワー付きの部屋を選んで10ドル程度というのが目安になるかと思います。  高級ホテルは知りませんが、一般的なホテルでは、まずホテルの部屋を見せてもらいます。その上でOKを出すようにしましょう。

 観光立国ネパール(?)ですから、現地の旅行会社は、それこそたくさんあります。そしてどこも親切といえるのではないかと思います。トレッキングに関する手配などはお茶の子さいさいです。まずはカトマンドゥの旅行会社に行けば、ネパールの旅はすべて解決、となるはずです。たまに、私が遭遇したようなチケット予約上のハプニングもあり得ますが、ハプニングに対応できるような柔軟な心を持つことが第一なのではないでしょうか。

 ネパールの入国には、ちょっとだけ注意が必要です。ビザはあらかじめ取っておく必要はまったくなく、カトマンドゥのトリブヴァン空港でビザをもらい入国する方が、時間的にも、費用面からも絶対に有利です。ビザを持っていても必ずしもすばやく入国できないようでした。しかし、その場で発行してくれるとはいえ空港でビザをもらえないと入国できないわけで、必要なものを忘れず用意するのは非常に大切です。まず、顔写真を用意すること。パスポートに必要なサイズでいいかと思います。あらかじめ、余分な枠ははさみで切っておいて下さい。写真は現地での手配は不可能だと思います。そして、ビザ取得費用の15ドルを忘れずに用意します。なんとネパールルピーも、トラベラーズチェックもダメで、とにかくドルの現金しか受けてくれませんし、目の前におつりのお金があってもおつりは出ません。ドルは現地で両替することも可能ですが、たくさん並ぶし遅いですので、非常に時間がかかります。15ドルきっかり持っていくことがポイント。10ドル紙幣数枚と、1ドル紙幣9枚持っていれば完璧です。15ドルで15日間有効です。15日以上滞在することがわかっている場合は、25ドルで30日間有効のビザをもらうこともできます。

 ネパールでのお金は、ネパールルピーなのですが、高額なものはドル現金、または円現金、またはトラベラーズチェックが有効です。
 ネパールルピーは、日常の買い物やバスやリクシャー等の利用には必ず必要ですが、高額な買い物や航空券の購入、旅行エージェントでの手配の支払いでは、ドル現金等を要求され、ネパールルピーでは支払いを受けてくれないことがあります。
 クレジットカードは中級クラス以上のホテルや旅行会社、航空会社では使えますが、かならず4%程度のサー・チャージを取られますので、注意が必要です。通用するカードの種類は、VISA、マスター、AMEX、JCBです。AMEXしか使えないところ、などもあります。VISAとAMEXという組み合わせなら万全?でしょうか。JCBもカトマンドゥでの通用度は高いです。
 ネパールルピーへの両替はホテルや市中の両替所で行えます。1回の両替に100Rs程度の手数料がかかり、現地としては手数料が多額なのでこれも注意が必要です。また、一旦ネパールルピーにした現金を再両替する金額は、両替の領収書に記載されている金額の15%までと決められています。また米ドルにしか再両替できません。本当のところはわからないのですが、ネパールルピーの国外持ち出し、もしくは国外からの持ち込みは禁止されていると書かれているガイドブックがあります。根拠はわかりませんでしたが、いずれにせよ多額のネパールルピーの持ち込み、持ち出しは避けた方が無難でしょう。
 トラベラーズチェックは、米ドル建て、日本円建ての2種類が一般的ですが、通用度は同じですが、どちらが通用するかと聞かれれば、やはり米ドル建てです。円高が進んでいる現在では日本円建ての方が有利な気がしますが、米ドル建てであれば、支払い時の換算がはやく済みますので、気楽です。

                 ネパールRs 米ドル現金  日本円現金   T/C クレジットカード
 中級ホテル    ×     ◎     ○     ○     △
 ゲストハウス   ◎     ◎     ○     ?     ×
 国内航空券    ×     ◎     ○     ○     △
 タクシー     ◎     ?     ×     ×     ×
 レストラン    ◎     ?     ?     ?     ×
 安価な買い物   ◎     ×     ×     ×     ×
 高額な買い物   ○     ◎     ○     ?     ×

◎最適 ○OK △手数料必要 ×不可

 トリブヴァン空港に降り立ち、入国すること。そして、ある程度の現金を持っていること。そして、ネパールで何をやりたいかを考えておくこと。それだけあれば、ネパールの旅行はきっと成功することでしょう。


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